
「何事も広い視野を持って見ることが大切だ」
皆さんもこんな話を一度は耳にしたことがあるかと思います。
人は広い視野を持つことで新しい発見や気づきなどを得やすいため、思い悩んだり、壁にぶつかった時などは意識して視野を広く保ちたいものです。
しかし、視野を狭めてしまう「先入観」や「固定観念」、「偏見(バイアス)」といった思い込みに邪魔をされてしまい、思うようにいかない時もあります。
今回は、こうした要因に負けず、視野を広く保つコツを皆さんにご紹介したいと思います。
自由な発想を意識

「相手はきっとこう思うに違いない」
「自分がそうなのだから相手も同じだ」
「前回はこうだったから今回もそうなるだろう」
これらの考え方は経験からくる予測として役立ってくれることもあれば、時と場合によっては単なる思い込みとして人の目を曇らせることもあります。
基本的にこうした考え方は、経験がある以上なくすことはできません。
重要なのは、常に「考え方は何通りもある」、「別の可能性もあるかもしれない」という自由な発想を忘れないことです。
心の病気の影響も

世の中を見回すと、自分の考えに絶対の自信を持っているかのような人を見かけることがあります。
これが何らかの根拠に基づいた自信であれば良いのですが、単なる思い込みに支配されてしまっているような場合は注意が必要です。
なぜなら、そうした強い思い込みをしてしまう背景には、精神疾患と呼ばれる心の病気の可能性も考えられるためです。
代表的なもので、うつ病や人格障害(パーソナリティ障害)などを抱えている人は、特性上ひどく偏ったものの考え方をしてしまう傾向にあります。
そうした考え方は「被害妄想(被害意識)」となって周囲を攻撃したり、自分自身に多大なストレスをもたらし、社会生活に大きな支障をきたしてしまいます。
もしもこのような原因が考えられる場合は、考え方を正そうとするのではなく、精神科医や心理士によるケアを受ける必要が出てきます。
何事も訓練が必要

心の病気である場合を除いて、広い視野を保つためには普段から意識する訓練が必要です。
それこそ、長い人生の中で”一生をかけて磨いていくスキル”のようなものと思ってもらってかまわないでしょう。
どれだけ時間がかかったとしても、このスキルは磨く価値のあるものだと断言しておきます。
先入観や偏見、固定観念に縛られず、自由な考え方ができるということは、それだけで自分の持つ可能性を無限に広げてくれる素晴らしいものだからです。
対人関係、仕事、勉強、運動など、ありとあらゆる分野において役立ってくれることを保証します。
まずは、「自分がいつもどういう風に物事を考える傾向(癖)があるのか」を知ることから始めてみるといいでしょう。
当施設ではこれを「自分と向き合う」という表現をし、皆さんの心の成長のために欠かさず行っていただくよう促しています。
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